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青年部ホームページ作成記


平成21、22年度副会長(広報委員長)小川頼之


 十月三十日、青年部新ホームページをケータイサイト「Booker’s」に合わせて開設した。今までのホームページ(以下HPとする)を一旦全て白紙に戻し、ドメインも新たに取得し直しての再スタートである。アドレスは。Google、Yahooで「東京都書店」と検索すれば必ず3番目以内に表示される。Yahooに至ってはすごいことに一番最初に表示される。是非一度ご覧になっていただきたい。
 製作担当者は伊藤書店 伊藤さん錦堂谷書店 谷さん三弥井書店 吉田さんかつざわ書店 勝沢さん、そして私の5名。「Booker’s」担当の分梅書店 下向さんと会長の新橋書店 山辺さん、吉田さん、そして私で、自店のHPやブログで目立っていた方を勝手に選ばせていただいた。 それ以来、彼らは多大な労力を惜しげもなく提供してくれた。彼らの叡智と努力と自己犠牲なしにはこのHPは実現しなかったと思う。本当に感謝している。
 青年部HPの始まりは「本の配達案内」であり、予算を計上し、今年度中に完成させることになっていた。だが「Booker’s」を十月三十日に開設するとなれば元になる団体のHPを開設しなければまずい。この為、青年部HPは急遽この機能も果たさなければならなくなった。
 私が当初持っていた「本の配達案内HP」構想は一枚の地図をベースにしてその中に店のマークと営業時間・休日を表示させるものだ。できれば店の写真や店主の写真、その店オリジナルのHPも案内できれば素晴らしい。せっかく「日書連本屋さんへ行こう」「本やタウン」「e―hon」で書店受け取りのネット注文ができるのだからこれも直接表示させる様にしたい。さらには検索した結果その本がある書店だけを地図上に点滅させる事もしたい。タイミング良くGoogleのストリートビュー機能が使える様になったのでこれも取り込みたい。 とにかくこんなに欲張った構想なので、段階的に実現させるとしても実現する為には相当な労力を必要とする。正直私は5月上旬の時点ではプロの力を借りないと無理かと、弱気になっていたのだった。
 ところがその頃、突然谷さんからメールがあり、青年部HPの元を作成したので見てくれという。開いてみると青年部HPの元としては申し分ないものだった。
 これで私の腹は決まった。「もう自分で作成するしかない。」
 それからの私は完全に「怒涛のプログラマーモード」。毎日かなり遅くまで仕事半分で勉強し、プログラムを書いた。
 こうして出来上がったHPだから、「東京都書店案内」と「Booker’s」以外のコンテンツには実はあまり力をかけられなかったのだが、これらがすごく良い。オヤジ101、掘り出し選書、組合員ブログの意外(失礼)な面白さ、更新頻度の高さ、そして読み込んで行くと見えてくるTS流通共同組合、ネットでの検索注文、本屋が行なっている配達サービス。
「東京青年部って結構かっこいい。」意外にもこんな感想を持つ自分がいる。ひょっとして若者も「COOL」と思ってくれているかも知れない。
 結局のところ、造った我々にもこのHPの効果の全貌は全く見えない。とにかく各方面で反響が大きく、どの話題を書けば良いのか、またどの様な点が書店組合員の利益になっているのか、自分の中でも混乱してしまっているのだ。一押しの機能である「東京都書店案内」は間違いなく実用性があるだろうし、スポンサーになっていただける会社も増やすだろう。でもそれだけで造った私自身がこんなに混乱することはないはずだ。私が今感じているのは何か別の次元の・・・本の業界に関する世論ともいうべきものがずれ始めた感じだ。
 造った我々の自己正当化か希望的観測なのかも知れないが、ひょっとしてこのHP、当初の我々の思いをはるかに超えて勝手に起爆剤になってしまうのではないか。そんな空恐ろしい感覚を覚えている今日である。

(本原稿は2009年1月発行の東京都書店商業組合会報「東京書店人」原稿をそのまま転載したものです。)